2013年3月31日日曜日

「寺島先生を囲んでの懇談会」に参加して

いやー…衝撃でした。
まさに撃ち抜かれたような衝撃でした。
自分の考えの甘さ、浅さ、勉強不足などなどを痛感し、終了後しばらくボーっとしていました。
  ( ◠‿◠ )☛いつもだろ

 ▂▅▇█▓▒░(’ω’)░▒▓█▇▅▂うわあああああ

…さてさて、3月29日、「寺島隆吉先生を囲んでの懇談会」に参加してきました。寺島先生のご著書は『英語教育が亡びるとき ―「英語で授業」のイデオロギー―』の1冊しか読むことができていなかったため、質問の内容はこの本の中に書かれていたことが中心になってしまいました。本来なら、この名著の書評を書いたうえで懇談会の感想等を書ければよかったのですが…懇談会で私が寺島先生に質問したのは主に以下の二つです。

①英語の使用頻度の低い生徒や困難校の生徒に、英語教師としてどのような声を掛けるべきか。
②近年の国際問題について、無力な我々が英語教師としてできる事は何があるのか。

本当は10以上の質問を考えていたのですが、特に以上の2つに絞って質問させていただきました。
(冗長でまとまりなく質問してしまったことは本当に反省しています泣…帰って反省会しました泣)
どちらについても十分すぎるほどの回答を得られたうえに、いくつかの質問はお話の中で自然に回答を得ることができました。また、他の参加者の方からの質問に対する答えも考えさせられるものばかりであり、大変勉強になりました。

とりあえず①に関して。寺島先生はいわゆる「困難校」で5年間の勤務経験がおありだそうで、そこの生徒の英語へのモチベーションは低く、「何のために英語を勉強するのか」と言う疑問もちらほら。寺島先生はこれらの生徒に対しては「見えない学力」、即ち「集中力・持続力・計画力」の社会で通用していくための3つの力を身に付けさせることを徹底されていたそうです。授業外も文章を書かせる練習を積ませるというのもポイントではないでしょうか。「土台がしっかりしていれば花開きやすい」というスタンスが、授業以外に転がっているの教育の機会を見逃さない秘訣かもしれません。

ところで、今回の懇談会で寺島先生が繰り返しおっしゃられた言葉があります。それは私にとって非常に耳が痛いものでした。

「 英 語 バ カ 」

少なくとも私は「英語バカ」でした。多くの英語教師は、英語を教える立場であるのに、イギリスをよく知らない。ヨーロッパの事もよく知らない。アメリカの本当の姿を知らない。世界情勢も知らない。現状も、歴史も知らない。政策もよく知らない。また、報道されている情報も果たして「中立」と言えるのでしょうか。報道されている情報は果たして「全て」なのでしょうか。上に述べた寺島先生のご著書のなかで、次のような言葉がありました。
…政治に敏感でなければ、人権・環境・平和など、いわゆるGlobal Issuesを中心テーマとする国際理解教育など、指導しようがないのではないか。 
(中略)…教師が世間の常識的な知識しか持っていなければ、生徒に全く新しい事実を突きつけて彼ら(彼女ら)の思考を揺さぶり、「今までとは全く違った視点でものごとを見ることも可能だ」ということができるはずもない。(p.85)
英語を教える立場になるならば、一般的なメディアが報道しない「隠された部分」や第二、第三、…第nの視点からの報道にも注目して情報収集し吟味ていく必要があるのだと思い知りました。
「知らないこと」、「知ろうとしないこと」を、私たちは反省すべきなのかもしれません。

情報収集の手段として、英語は役立ちます。日本で報道されないニュースも、海外の情報機関でなら報道しているケースも少なくないそうです。

①知ること
②伝えること
③形にすること

以上の3つが、私の2つめの質問に対する寺島先生のお答えです 。知ること・伝えること・形にすること。しっかりと心に刻んでおこうと思います。

英語教師になる前に寺島先生とお会いすることができ、本当によかったです。非常に有意義な半日でした。以前の記事のコメントでも述べましたが、様々な先生の声を直接聞くのは本当に勉強になります。参加できる機会は大切にしていきたいです。

これからの数十年、英語とどのように向き合うかを常に考えていく必要がありますね。

( ◠‿◠ )☛まずは自分と向き合え 

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英語教育が亡びるとき―「英語で授業」のイデオロギー―英語教育が亡びるとき―「英語で授業」のイデオロギー―
寺島 隆吉

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2013年3月22日金曜日

受験資格としてのTOEFL導入に対する疑問

「大学受験資格にTOEFL 国内全大学対象 自民教育再生本部、1次報告へ」 
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130321/edc13032101310000-n1.htm

これが本当なら、非常におもしろい試みだと思います。もちろん "funny"の意味で。

記事によると、「TOEFLは英語圏の大半の大学で留学志望者の英語能力証明として使われており、留学の活発化を通じて国際社会に通用する人材を育成する狙いがある」そうです。

うーん。。。
なんで学問(教育)が経済発展・国際競争の手段になってるの?(^^;)
と、ヒヨっこなりの疑問。

まず、留学したら本当に国際社会で通用する人が増えるの?いささか短絡的な気もします。

そもそもTOEFLなんかは大学入って留学したい人が受ければいいと思うし・・・(^Α^;)

留学するのにはお金もかかるし・・・(^Α^;)

また、留学の資格があっても大学の交換留学制度には「定員」がありまして(少なくともうちの大学ではそうです)、留学したくても定員に入れない、万が一定員に入れても得点が他の人に比べて低いがために希望の留学先に行けない、という人も少なくない。

留学させたいなら、入学前の篩い分けの手段を設けるのではなくて、大学に入ってからの留学制度の整備を優先させるべきでは?
留学を希望する人数が少ないなら、コース必修のプログラムで「海外研修」でも何でも入れればいいじゃないですか。金銭的援助有りの。完全に私費で行こうって人なら大学休学してでも行きますよ、留学。


そもそも大学は研究機関ですから、学問をする場だと考えています。(じゃあお前は学問してるのか、と聞かれたらちょっと焦りますが笑)
「グローバル人材」とかいう「国際競争に勝つための人材」を育成する場所ではないのではないかと。
ちなみに、教育基本法第1条には、教育の目的として以下のように書かれています。

 「教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない」

・・・どこに「国際的に活躍できる人材を育成しなければならない」って書いてあるの?(´Д`;)

逆上がりも、リコーダーも、アサガオの栽培も、微分積分も、大化の改新も、羅生門の読解も、摩擦係数も、実生活で使う事はほとんどないけれど、ちゃんと「教育」です。
英語だけが教育ではなく競争の手段として扱われるのは、なんだか不本意なのであります。

もちろん、英語が使える生徒が増えるのは良いことだと思いますし、それは英語教育の責任であると思います。
ただ、TOEFLができないばっかりに大学教育が受けられない生徒も出てくる、というのはいささか問題ではないでしょうか。
ただでさえセンター試験・個別学力試験は受験性・高校教師にとってプレッシャーであり、負担です。それにTOEFLの点数基準が加わるとなると・・・うん。地獄絵図。
求めれれているスキルがだいぶ違いますから。


もちろんTOEFLや留学が無意味だとかそんなことを言うつもりはありません。
ただ、それを「受験資格」にまでしてしまうと、それこそ無茶苦茶なことになるのでは?
生徒(特に勉強が苦手な生徒)の将来の進路や夢を奪う事になるのでは?

ということで、まだまだ勉強中のヒヨっこ大学生は、この制度に関してはもう少し慎重になるべきではないかと考えます。
これがもし本当なら、の話ですが。

2013年3月20日水曜日

英語教育達人セミナーin広島に参加して

3月20日、広島市内のクリスタルプラザで行われた「英語教育達人セミナーin広島」に参加してきました。恥ずかしいながら今回が初の達セミ参加ということで、わくわくしながら会場へ。

今回の達セミのテーマは「エレメンタリー」。つまり外国語における小中連携という事で、広島市立早稲田中学校の胡子美由紀先生、ALT経験のある玉利アルリン先生、廿日市市立大野東中学校の道面和枝先生が講演してくださいました。

胡子先生は、中学校1年生の初期は "Soft Learning"を行うべきだと仰いました。音声面の理解とゲーム等を中心とした小学校外国語活動から、急に文字や文法を使用した中学校の外国語科へとのギャップが大きすぎると生徒は英語への苦手意識を持ちやすくなるため、「柔らかく」英語の授業を導入することで英語嫌いの生徒をつくらず、減らすためのものだそうです。しかし、教室での英語使用・手の上げ方・答え方などの授業規律はしっかり守らせましょうとのことです。ここで上手くいくかどうかが授業が上手くいくかどうかの鍵になりそうですね。
また、胡子先生は発音矯正の際の心構えやICT機器の活用等のアドバイスもくださいました。

玉利先生は外国語活動での授業実践例を見せてくださいました。カウボウイゲームやロールプレイは中学校でも応用できそうです。

道面先生は「中学英語の素地づくりとしての小学校外国語活動」という題で講演してくださいました。先生の仰った内容で心に残っているものが2つあるので紹介します。

「小学校外国語活動には、求められているもの以上は求めません。スキルを教えるのは中学校がやりますから、外国語活動では人と言葉で関わる楽しさを体験さてください。」

「日本語で作りきれていない人間関係を、英語の授業を通して再構築します。」

小中連携を考えるうえで大切なのは「目標はつながっている」という事でした。自分は高校志望ですが、「目標はつながっている」事を考えたら軽く考えることは出来ない事柄かもしれないですね。

また、現職の先生方と話す機会を持てたことはやはり有益でした。やっぱり現場の方のお話は参考になりますね(^^)「達人」たちも僕の素朴な質問にも笑顔で受け答えてくださって嬉しかったです。次回も都合があえば参加したいと思います!!!!!

はぁぁ・・・自分もいつかこんな「達人」になれるかなぁ・・・(白目)

田尻悟郎先生のワークショップに参加して

超久々の投稿です。遅くなりましたが、3月9日、正進社さんの企画による「田尻悟郎の英語ワークショップin福岡」に参加してきました。まず、このような機会を設けてくださった正進社さんと田尻先生には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。(涙目)置いてあったワークなど、欲張っていっぱい持って帰ってしまってすみませんでした。(TT)


さて、本題のワークショップですが、一言で言うと、「感動」しました。田尻先生の魅力にいたく衝撃を受けました。それは単に英語の授業がうまいというだけではなく、まさに教師の鑑とも言うべきで、考え方・実践力・態度など、すべてが魅力的でした。(このような表現でしか自らの感動を伝えることができないとは、自分の言語運用能力の低さにはひどく驚かされます。)

田尻先生は巷では「カリスマ中学校英語教師」「マジシャン」などと呼ばれ、メディアでも数多く取り上げられるようなお方です。その姿からは、優しそうな人だなぁという印象を強く受けます。
しかし、田尻先生の英語の指導は決して「甘く」ありません。文法もするし、発音矯正もするし、英語教師としての「妥協」も一切感じ取れませんでした。しかし、先生のクラスでは生徒が積極的に授業に参加します。先生が「生徒を動かす・やる気にさせるコツ」を知っているからです。

4時間にもわたる講演を聞き、自分なりに見つけたキーワードがあります。

「生徒をじっくり見つめ、生徒の気持ちを考える」

田尻先生は、「軽い気持ちで褒めるな」「起立して音読させるのは子どもを傷つける」「習熟度別クラスは単なる差別だ」「ラインゲームは見せしめだ」「将来の夢のスピーチは絶対してはいけない」などの(少し衝撃的な)お言葉を下さいました。一見すると厳しい意見に聞こえますが、これらは生徒自身の気持ちを考えたら当然であり、それに気付いていない教師があまりにも多すぎるという事でした。

田尻先生は、「生徒をじっくり見つめ、生徒の気持ちを考える」その実践者です。

先生の授業中の生徒は、

・どうして恥ずかしがらずに発音しようとするのか
・どうして大きな声で話すのか
・どうして宿題をしてくるのか
・どうしてWSを使用した活動が上手くのか
・どうして真ん中から上の子どももやる気を持って取り組むのか

全て、生徒の気持ちを考えるだけで答えは見えてきます。

自分はまだまだ理論も実践も未熟ですが、近年の英語教育・英語教師に対する期待と風当たりの強さはひしひしと感じております。田尻先生のような考え方をできる本当の意味での「教師」が増えれば、学校・教師、そして英語教育も少しは見直されるのかもしれません。
さて、数年後、自分は「教師」になれているでしょうか。